2016 新春を迎えて ヘルマンハープちよだの親子の共演
たいへん遅ればせながら、皆さんお元気で新しい年をお迎えになりましたでしょうか?
今年もどうぞよろしくお願いします。
今年に入って東京往復はすでに3度目です。新幹線の中から、今年初のイベントをご報告いたします。
1月6日に東京都千代田区のホテルグランドパレスで、千代田区のヘルマンハープのサークル、「ヘルマンハープちよだ」が、800名の千代田区関係者が集う千代田区新年交歓会に4度目のお声がけをいただき、出演を果たしました。
実は、2014年に出演しなかったところ、「なぜ、今年はヘルマンハープが出演しなかったのか」
という投書が千代田区に寄せられ、急きょ出演が決まりました。
私もアンサンブルやソロで共演させていただきましたが、演奏の後、マリ・クリスティーヌさんが話しかけてくださり、「いつも新年にヘルマンハープの演奏が聴けて、とてもうれしい。とても気持ちがいい」と伝えてくださいました。
ヘルマンハープちよだは、2011年に千代田区の石川区長様の障がい者支援の篤い想いから、行政が主導するサークルとして活動を開始しました。
今では、母と子が共演するバリアフリーなアンサンブルとして、施設や行事に招かれ、本格的に演奏活動を開始しておられます。障がいのある人のヘルマンハープオーケストラを支えるチェロ奏者の方もメンバーです。
昨年秋には、千代田区大手町の日経ホールで開催された「第36回千代田区芸能の集い」にも出演。石川区長様は、36年目にして初めて障がい者のグループがこの伝統の舞台に出演したことに、胸を熱くしておられました。
ヘルマンハープを弾く障がいのある方たちは、音楽や美しい音が大好きです。そして、自分がその美しい音楽を作り上げることで自信を持つようになり、他の人によく話しかけるようになったり、コミュニケーションが活発になります。
いっしょに弾いているお母さんたちは、最初は「子供のために」と始めるのですが、弾けることは誰でも弾けるのですが、上手に弾くことはむずかしいことに気づき、だんだん自分の腕を上げることに夢中になります。そのうち、子どものことよりも自分が必死になります。
この母と子の両者の真剣になり具合がいいのです。
子どもは親も必至だということを見抜いて、淡々と腕を上げていきます。知的障がいのある人たちは、きわめてマイペースなので、ゆっくりだけど着実に向上して行きます。
そして、いつも何かをしてあげる「親」、いつも何かをしてもらう「子ども」とういう関係が次第に崩れていきます。何か対等な空気が流れ始めるのです。
これが、長年私が見てきたヘルマンハープによる親子の関わりの大変貌です。
そんな大変貌は、家庭内の空気も変えてしまいます。
子どもと取り組むヘルマンハープの美しい音楽に、張りつめていた親御さんの緊張も和らぎ、家庭には笑顔が多くなります。
笑顔は人の心を温かくします。そして、心が温かくなければ笑顔は生まれません。
ヘルマンハープを弾いている人に笑顔が生まれる瞬間、それはヘルマンハープが最も輝いて見える瞬間です。
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